ミュージカル『テニスの王子様』公式サイト

僕はそのまま「りょうせい」と……。

いや「りゅうせい」でしょう？

もう！　みんなが間違えてそう呼ぶから、「誰が"りゅうせい"や！」とツッコむのが鉄板ネタみたいになってきたよ(笑)。

僕の呼び名は「シューティ」で統一されているんですが、不動峰の（内村役）高根くんやコバタツさん（森役の小林辰也）は、たまに「ましゅう」と呼んできますね。青学7代目の桃城役・石渡真修さんと名前が似ているみたいで。

僕は「佐奈」とか「佐奈っち」「佐奈ちゃん」と呼ばれます。

僕は「りゅうくん」が一番多いですね。ただ、不動峰の（神尾役の伊崎）龍次郎さんも「りゅう」と呼ばれるから、一瞬ふっとそちらを見てしまうことがあります(笑)。

僕は龍次郎さんのことはもう「神尾」って呼んでる。僕自身も最近「海堂」と呼ばれることが多くなってきました。

受かったときは嬉しくて「よっしゃあー！」と家のなかで飛び跳ねまくっていました(笑)。

かわいいねえ(笑)。

僕は初舞台の千秋楽のあと、事務所の社長がお祝いで食事に連れて行ってくれたんですが、その場で「いろいろおめでとう」と言われて「……いろいろ？」と、ずっと気になっていて。ようやく「受かったよ」と教えてもらったときは、「人間って嬉しいときは言葉が出ないんだな」と思いましたね。
家に帰ってから「受かったんだ！」と、あらためて喜びをかみしめました。

僕は電話で知らせを受けたんですが、たまたま一人で部屋を真っ暗にして映画を見ていたときで……。なんだろう、やっぱり人間って嬉しいときは声が出ないんだな、って(笑)。

でしょう？(笑)

そのあと無意識に気持ちが盛り上がってきて、気づいたら号泣しながら母に電話していました。長いオーディションを経て、桃城 武のことがどんどん好きになって「これは絶対につかみ取らないといけないな」という使命感があったので、本当に嬉しかったです。

僕は、たまたま友達の家にいたときに電話がきて、廊下に出て「受かった」と知らせを受けたんですが、今までの日々が走馬灯のように浮かんできて「ああ、これから海堂としてやっていくんだ」と思うと、うわーっと泣けてきてしまって。バレないように必死に涙をぬぐっていたんですが、全然止まらないので、何も言わずに部屋を出て、家に帰りました。

えっ？　無言で帰ったの？

うん(笑)。「お前、どこ行ったの？」ってメールが来たんですが、「ちょっと黄昏れてくるわ」とだけ返しました(笑)。

髪がすごかったですね。髪型をつくってもらっているうちに「どんどん乾になっていく！」という感じで。もう、嬉しくて笑っちゃいました(笑)。

分かる！　もう、ひたすらニヤニヤしちゃった。ジャージも着れるしね。こんなふうに笑うなんて海堂らしくないよな、と思いつつも、嬉しくて止まらなかった。

まだ中身が追いついていないのに、外見だけキャラに似ていくのが不思議だったな。髪をワックスで固めているせいで高さが出るから、後ろにいる人に「あ、すみません」と気を遣わないといけなくなったりして(笑)。

僕は上だけじゃなくて横にも広がってるから、大変だよ(笑)。

実はけっこう刺さってたよ(笑)。

あ、ごめん(笑)。毛先まで神経がいかないんだよね。まだ距離感もつかめていなくて、下手したら壁とか突き抜けちゃうかも！

いや、それはないよ、りゅうせい(笑)。

誰が「りゅうせい」や！

(笑)。

初めてキャラクターになって、緊張と喜びの両方があったよね。

やっぱり、みんな気合いが入ったよね。

背が高いお兄さん！

真面目そうだな〜と思いました。実際に真面目だったんだけど(笑)。

涼星さんは「尻上がり」なんですよね。テンションが徐々に上がっていくタイプ。

（野球の）バットのTシャツ着てきたときはビックリしたよね(笑)。個性的なTシャツだったから、イジられたいんだろうな〜と思って。

普通におしゃれだと思って着たんだけどな……。どこに行ってもイジられるんだよなぁ。面白く返そうとするんだけど、みんなに失笑されて……。

それも乾みたいに計算しているんじゃないんですか？

いや、僕は全然データ派じゃない。田中涼星は本能です(笑)。

でも、合宿のときは「疲れた」なんて一度も言わないし、何事もきちんとこなしているという印象でした。

同じ部屋だったんだけど、トレーナーさんに「やったほうがいいよ」と言われたことを、たくさんあったのにちゃんと守っていたよね。

ちゃんとやっておかないと、次の日はもっとキツいだろうなと思って。交代浴とか、佐奈と2人で延々とやっていたもんね。熱いお湯と冷たいお湯に、交互に入るといいと言われて。

そのあと部屋に帰ってストレッチしていたら、逆に寝られなくなったりして(笑)。

安定のトップバッターで、まさに桃城先輩という感じ。

ピュアボーイのイメージ。「おはようございますっ！　眞嶋秀斗ですっ!!」と元気よくハキハキ挨拶する感じ。

それはどう接していいか分からないから、最初はしっかりしようと思っただけなんです。いつでもどこでもそうなっちゃうんですよね。

見ていてかっこいいと思う。汗がキラキラしているよ。合宿のときも、10分間みんなで飛び続ける縄跳びで、海堂（佐奈）と一緒に最後まで残っていたよね。

みんなでがんばろうということだったんですけど、どうしても疲れが出て1人ずつ引っかかっていってしまって……。

だから、視線の先にちょっとだけ海堂（佐奈）を入れて、「海堂もがんばってるから、絶対に桃城だったら負けないだろう」と思ってやっていました。

お互いそういう切磋琢磨があったよね。

あれは、本当にすごかったよ！

あと、笑いのツボが浅いよね。急に爆笑しだしたりする。

俺のつまらないギャグでも、みんな笑ってないのにシューティだけ笑ってくれる(笑)。「どうしたの？」って、ちょっと心配になるくらい。

明るいし、接しやすい。

ムードメーカーですよね。

最初から飛ばしてた。まだみんな何を話していいか分からなくてフワフワしてるときに、最初に爆発したのが佐奈ちゃん(笑)。

みんながフワフワしているのを見ると「一発かましてみんなの緊張をほぐしちゃおうかな」って思ってしまうんです(笑)。好きでやっているけど、実はけっこう小心者なんですよ。家に帰ってから「うるさすぎたかな〜」とか反省し出すと止まらない(笑)。

でも、おかげでみんなが打ち解けられたよね。

あとは、さっきも話したけど合宿は正直「佐奈には負けていられない」というところで、火がついたよ。桃城と海堂というよりは「眞嶋vs佐奈」という感じで。運動量もすごいし、ランニングするときも一番前に行って、声を出して盛り上げて、すごくがんばっていたからね。

１人だけランニングを１周多く回っていたりしたよね。1人50球のすごくつらいボレーの練習も、みんなヘトヘトになって終わっているのに、佐奈だけもう1セットやっていて「こいつ、すごいな」って。あれ、なんでなの？

いや、僕もなんでやっているのか分からなかったよ(笑)。ボレーのあと、クールダウンのランニングでもがんばって走っていたら、コーチに「あれ佐奈、余裕じゃん？」と言われて。ついうっかり「僕、全然疲れてませんよ」と強がってしまったら、「ボレーもう1回やるぞ」と。

すごく海堂だったよね。どんなメニューでも普通の人の倍やる。

佐奈さんの海堂っぷりを見た後は、僕も「ボレーのとき絶対に足を止めないで走り続けてやる」と心の中で決めてやっていました。

よかった、がんばって(笑)。

チームのなかでは、癒しでもあるよね。

いろんな面を持ってるね。昼間はテンション上げ上げだけど、夜はすごくおっとりした感じで、２人で一緒にバナナ買って「冷やしとこうか〜」と冷蔵庫に入れてくれたり、「飲み物飲む〜？」と聞いてくれたり。優しい一面もあるんです。

そりゃもう決まってるよね？　「せーの」で言ってみよう、せーの！

かわいい。

えー、「かっこいい」って言われたいな！

それはしょうがないよ、かわいいんだもん(笑)。

でも、これからどんどん、かっこよくなっていくんだよね。

ありがとうございます！

あと、すごく真面目だよね。スケジュールもきちんと把握しているし、稽古で自分の番が終わったあとも、他の人の練習をじっと見ていたりする。

稽古場に着いたら、絶対に先に立くんがいるよね。本当にしっかり者だよ。合宿のときも、すごく声を出していたし。

それは佐奈さんの影響ですよ！

ここでも褒めてくれるか(笑)。がんばってるんだけど、泣いちゃってたときもあったよね。あれは、なんで？

それは悔しいからに決まっています！

最終日にみんなで円になって「スリー・クッション」という過酷なトレーニングをやったんですけど、俺もあれは泣いたよ。本当に「無理じゃないか」と思うくらい、きつかった。

でも、みんなで手をつないでいるから、助け合えたし、僕もがんばれました。そのあとも稽古場で「あの合宿を乗り越えられたんだから、まだまだがんばれる」と、本当に毎回思います。

そういえば、トリオは3人とも普段の性格からキャラに似ているよね。

そうですね。（堀尾役の）星哉くんがまず元気に話しかけてきてくれて、（水野役の）新くんは冷静に指摘したりしてくれる。

それで勝郎は、ニコニコしながら、気づいたらひょこっとそこにいる感じ。

すでに完成している感じがあるよね。トリオはほんと、かわいいもん……あ、かっこいいよ？

ありがとうございます！

でも、やっぱりかわいいんだよなあ(笑)。

合宿を終えてから、（手塚役の）財木くんが引っ張ってくれるようになって、今みんなそれについていっているよね。これから個々の意識をもっと高めて、チーム全体を盛り上げていきたいです。オーディションに受かったときの初心を忘れないように。

今の青学はメリハリがちゃんとあるよね。稽古に入ったら集中するし、みんなでご飯を食べに行ったらうるさいくらいに盛り上がる(笑)。

かなりいい雰囲気だよね。これがグダグダにならないよう、続けていきたいよね。

公演数が多いから、良い緊張感は保っていかないといけないですよね。今はみんなのなかで「良いものを創ろう」という共通認識が、ちゃんと持てていると思う。

目指している場所は同じだよね。いつまでもキラキラしていこうぜ、みたいな。それぞれ個々も輝くし、みんなで1つの「青学」としてもキラキラしたいね。

みんな何でも言える仲にはなっているから、あとはもう全員で上に行くしかないでしょう！