クローズ・アップ

座談会 vol.2

立海②

皆さんの呼び名を教えてください。

井澤巧麻
あだ名は特になく「巧麻」と呼ばれているのですが、乾 貞治役の(加藤)将くんから突然「タクマックス」と呼ばれるようになりました(笑)。
立石俊樹田鶴翔吾前田隆一朗
(笑)。
田鶴翔吾
「翔ちゃん」「翔くん」「翔吾」ですね。
立石俊樹
みんなからは「俊くん」と呼ばれることが多いです。
前田隆一朗
「隆」か「隆ちゃん」ですね。

周りのみなさんから見て、キャスト本人は演じるキャラと似ていると思いますか? まずは立石くんから。

田鶴翔吾
幸村はこれだけ曲者揃いのチームの部長なので、すごく器が大きくて厳しい人間ですよね。でも、俊くんはわりと天然なところがあって。少年みたいに「ねえねえ」って、話をきいてもらいたがるタイプなんだよね。
前田隆一朗
それで、どんなつまらない話をしても、最後は一番の笑顔で終わる(笑)。稽古中はみんなのことを見ていてコメントをくれたりするのに、ギャップがあるよね。
立石俊樹
なんかこれ、すごく恥ずかしいね……(笑)。
井澤巧麻
あと、幸村と似てるといえば輝いてるところかな(笑)。いつもキラッキラしてるよね。

田鶴くんはどうですか?

前田隆一朗
真面目なところは、真田にそっくりだよね。稽古中も細かくメモを取っているし、いつも同じ時間に稽古場にいて、規則正しい。ただ、翔くんは立海ではなぜかいじられキャラなんだよね。普段は違うでしょう?
田鶴翔吾
うん、人生初のポジションだよ。だいたい(柳生比呂士役 大隅)勇太と、隆が2人揃って何か言ってくる(笑)。
井澤巧麻
それにちゃんと乗ってくれる優しさがあるよね。ときどき出遅れてるけど(笑)。普段はとにかくストイック。しっかりしているし、具体的なアドバイスをいつもくれる。
立石俊樹
翔ちゃんは初対面の時から、すごく安心感があったよ。みんなをまとめてくれるし、頼れる存在だね。

井澤くんはどうでしょう?

立石俊樹
大事な連絡事項とか、稽古の復習とか、みんなのための情報をまとめて、共有してくれる。データマンなところは柳と似てるし、みんな助かってます。
田鶴翔吾
みんなのバックアップをしてくれるところは、立海のなかの柳の立ち位置によく似てるよね。それは意識してやってるの?
井澤巧麻
いや、普段からそういうタイプなんだよ。自分の主張は曲げない、頑固なところもあるんだけどね。相手に流されるよりは、今やるべきことをやりたくて。
前田隆一朗
うん、最初はご飯に誘ったりできなかったなー。とはいっても、ノリがいいし、いつも笑ってくれる。そこはちょっと柳と違うかな(笑)。

最後に、前田くんはどうですか?

田鶴翔吾
生意気で、上昇志向があって……本当に赤也そっくり。立海のなかで一番キャラに似てるんじゃない? そのうえで、すごくしっかりもしてる。
立石俊樹
スパイスが効いてるというか、いるだけで雰囲気が和やかになったりするよね。やんちゃなだけじゃなくて、稽古中に気づいたことをすぐ本人に教えてくれるから、発見がたくさんあるよ。
前田隆一朗
うんうん、そうでしょうね!
井澤巧麻
……自分で言う?
立石俊樹田鶴翔吾前田隆一朗
(笑)。
井澤巧麻
こんな感じでいたずらっ子だけど、赤也みたいに先輩をちゃんと尊敬する気持ちがあるから、かわいげがあるんだよね。

対戦相手の青学の印象は?

井澤巧麻
(乾 貞治役 加藤)将くんは、天然ですね。ただ、役に対してはとてもまっすぐで「柳との試合は命をかけてやりたい」と言っていて、休みの日も一緒に練習したり、役について話し合ったりしています。2人とも軟式テニスをやっていたので、振りの見せ方を教えてくれるし、すごく頼れる存在です。
前田隆一朗
(不二周助役 定本)楓馬もすごく真面目だし、一緒にディスカッションできるので、やっていて楽しい。(越前リョーマ役 阿久津)仁愛は「あいつ、なんかすごいな」って目を惹くところが、リョーマっぽい。上手いし、1人の男として尊敬できる。普段はかわいいんだけどね。
田鶴翔吾
仁愛は華があるし、身のこなしが上手いよね。ラリーがやりやすい。スイッチが入るとリョーマの生意気なところがでるのは、役者としてかっこいいと思う。
立石俊樹
僕は試合がないけど、よくアドバイスをくれたのは、ジョナサン(桃城 武役 吉村駿作)と、(海堂 薫役 牧島)輝くん。世界観に入るにはどうするかとか、立海キャストとの関係を考えたほうがいいとか、すごく参考になりました。2人とも見せ方が上手いよね。情熱的だし。部長という立場について、つい質問したくなるのは、やっぱり(手塚国光役 宇野)結也くんです。

あらためて、注目してもらいたいポイントは?

田鶴翔吾
なにより「テニスで一番強い学校」という圧倒的な迫力を、どんな時でも感じていただけるようにしたい。真田としては、昔ながらの「男らしさ」があるどっしり落ち着いたところと、幸村とのあいだの人間味のあるやり取りを見ていただきたいです。
立石俊樹
幸村も、真田の前でしか見せない顔があるよね。心から信頼して、任せているし、友人でもある。立海の余裕を感じていただけるよう、表情や目線のやり場を工夫しつつ、他の部員とは一味違う幸村の強さを表現したいです。
井澤巧麻
王者としての強さを、チームできちんと共通認識を作って、カラーとして打ち出していきたいよね。三強として、他の部員にも威厳を感じてもらえるように。乾との試合にはすごいドラマがあるので、お互いを意識してきた年月の重みを表現したいです。
前田隆一朗
赤也の二面性を表現したいですね。試合のなかで大きく成長して、変化するところを、しっかり感じ取っていただけるように。同じ公演を作る者として、全員が一丸となって進んでいきたいです。

最後に、お客様へのメッセージをお願いします。

前田隆一朗
『テニスの王子様』もテニミュも、長い歴史がある作品です。そのなかで俺たちにしか出せない立海、俺にしか出せない赤也、そしてこのメンバーでしかできない公演を目指します!
井澤巧麻
このメンバーの仲の良さを活かしたチーム力を見ていただきたいです。僕たちも最高のコンディションで本番に臨みますので、お客様も元気に劇場にいらしてください!
田鶴翔吾
立海メンバーがなぜ勝ちに執着するのか。それぞれ、どういう思いで試合に臨んでいるのか。それをきちんと伝えるのが、僕たちの使命だと思っています。新鮮な気持ちでぜひ、観に来てください。
立石俊樹
51公演という長い公演になりますが、毎公演、役としてしっかり舞台上で生きて、ドラマチックな思いを丁寧に伝えたいです。みなさんの明日への活力になるような公演を目指しますので、応援のほどよろしくお願いします。