ミュージカル・テニスの王子様公式サイト/Musical The Prince of Tennis Official Web Site - Since 2003-2010:『テニスの王子様』コンサート Dream Live 7th



ジャンプフェスタ2010 12/20 「新テニスの王子様」ステージレポート

今回特別に「Dream Live 7th」に参加することとなった、初代青学レギュラー陣のスペシャルな対談をお届け!
テニミュの歴史を作った熱い男たちが再び集結!
5年ぶりのテニミュ参戦に向けて、稽古前の熱い思いをたっぷり語ってもらいました!

※「ジャンプSQ.」6月号(5/1発売)に掲載されている
『「SQ.プリ」スペシャル座談会 初代青学同窓会トーク』の続きを掲載しています。
是非、本誌をご覧頂いてからこのページをお楽しみ下さい!

集合写真

ここからは各公演についてお話を伺いたいと思います。まずはミュージカル『テニスの王子様』初演について思い出を聞かせて下さい。

 

滝川(以下:滝)「初演からもう7年か…。俺らのときは今よりももっとマイナーで、お客さんも少なかった。」
Kimeru(以下:K)「うん、初日は客席が半分くらいしか埋まってなかったよね。」
「幕が開くのが凄く不安でさ…。思い出すな~。皆、ドキドキしながら開演を待ってたよね。」
「公演期間は1週間くらいだったけど、お客さんが徐々に増えていって、千秋楽のときは立ち見も出て、満席になったんだよね!」
青山(以下:青)「あれって口コミとかで広がったんですかね?」
「リピーターも多かったみたい。懐かしいな~。」
「思うんだけど、今でこそテニミュと言えば“こういうもの”っていうイメージがあるけど、昔は手探り状態で舞台が始まったよね。つまり初代の俺達は、初期のテニミュの世界を、つまり土台の部分を知っているわけだ!俺達しか知らない、初期の頃のテニミュの世界があるというか…。」
永山(以下:永)「いいこと言おうとしてる?(笑)」
「つまり“初心”ってこと!『テニスの王子様』という作品に向き合うときの“初心”の気持ちね!それは、今ここにいるメンバーや、当時からのスタッフさんが、特に強く感じていると思う……テニミュ誕生時から関わってきたメンバーとしてね。」
「俺は再演のときから初代メンバーに入ったから、初演の様子は知らないけど(笑)」
「俺達にとっては、永やん〈永山〉も栄基〈北村〉も、初代メンバーだと思っているよ!」
「まぁ俺は、最終的に、テニミュがこれだけ大きくなったのは、この作品を愛して育ててくれたお客様ありきだなって感じる。」
「誰かって言うより、テニミュに関わった全ての人の力なのかな。」
北村(以下:北)「そうだね、そう思う。」
「なるほど。」
「それにしても、初演は苦労だらけだったよね。舞台経験があったのは、阿部B〈河村役:阿部よしつぐ〉だけだったし。稽古場以外でも公園で一緒に歌の練習をしたり、ラケットの素振りをやったりしたよね~。」
「そう、みんなが不安だったから、一層、絆が深まったんだと思う!」
「そうだよね~。」
「部活みたいだった。仕事という感覚より、みんなで何かを作り上げていく雰囲気。」
「いい現場だったよね。」
「実際にはいつ以来だろうね?」
「2005年で卒業してるから…。」
「5年ぶりだね。その5年間で僕ら自身が役者として培ってきたことを、お客様にみせなきゃいけないんだと思う。初代青学としてね。」
「そうだね。テニミュを卒業してから、僕らは各々の立場で色んな経験を積んだから、今回は、一味違うものがみせられるんじゃないかな、と思う。」
「俺は、みんなとの共演経験が少ない分、できるだけ稽古をしてドリライに臨みたいと思ってる。5代目のイメージに引っ張られず、初代で俺達が培ったキャラのイメージをもう一度掘り起こして、稽古したいな。」
「絶対、そっちの方が面白いと思う!」
「お客様が、僕ら初代と5代目のギャップに感動するかもしれないし、そうでないかもしれない。でも初代を演じた自分の誇りを懸けてやってみたいと思う。無理に若返ったような演技とか、考えてないよ(笑)」
「俺ら自身は都大会までのストーリーだったけど、キャラとして、青学メンバーは、全国大会まで進んで成長しているじゃない?だから、次に青学として舞台に立つときは、全国制覇した後の成長した青学キャラとして、立たなきゃいけないんじゃないかな。」
「その意識、全然考えてなかった…!」
「俺、今の手塚ほどオーラないよ?」
「……もともとないよ?(笑)」
一同(笑)
「5代目の青学メンバーと、僕ら初代青学メンバーは、リンクしなきゃいけないんだね。」
「そうだね。気を抜くと、5代目が成長後、僕らが成長前の青学キャラってことになっちゃう。」
「まぁ、俺達初代と5代目とでは、誰もが多少ギャップを感じると思うんだよね。でもそこは比べたりせずに、お客さんにも5代目のメンバーにも、初代と5代目が共演できてよかったなって思ってほしい。変な意識とか、敵対心とか持たず。最終的にはやっぱ……平和に終わりたいですね(笑)」

 

続いてRemarkable 1st Match不動峰公演について思い出を聞かせて下さい。

 

「俺、不動峰公演が一番好きだったな。」
「この公演では、柳が怪我で降板していたから、僕はリョーマを、永やんは不二をやってるんだよね。」
「そうだね。」
森山(以下:森)「Kimeruとダブルスをやったよね。あと、自転車に2人乗りして登場してくるシーンで、最後に坂道になっている段から降りるんだけど…。」
「そうそう!あれは大変だった…。」
「一度、うまく降りられなくてさ。体重移動で“せーの”って降りたら、そのまま前のめりにドテーン!(笑)」
「もう、めっちゃ飛んだよ、俺!」
「いやぁ、あれは凄かったね。そのあとKimeruが普通に歩いて乗りなおして、“先輩、痛いッス”ってアドリブを入れたっけ。」
一同(笑)
「ああ、それからもう1つ!自転車シーンの後、俺が“チリンチリン”って鳴らしたベルが合図で、(越前南次郎役の)上島さんが出てくるシーンがあるんだけど、さっきのせいでベルが壊れてたんだ!それで、思わず口で“チリンチリーン”って言って…。」
一同(爆笑)
「そしたら、上島先生、ちゃんと出てきた。」
「その日は本当にいろいろな事があって…。リョーマと桃城のデュエットで、森山さんが動揺して、僕と一緒に下のパートを歌っちゃったんだよ!」
「主旋律を歌う人がいない、という(笑)」
「いろいろあったね…。不動峰公演って、初めてライバル校が出てきた舞台だったよね。今までは校内ランキング戦で、青学だけの闘いだったけど。だから初演とは少し違う意識が芽生えたかなって思う。」
「全作品そうだったけど、青学とライバル校って、楽屋でもどこか線をひいてたよね。」
「俺は意識的に心がけてたな。同じ学校同士で、絆を深めないと…って。」
「確かに、互いにライバル意識はあったよね。悪い意味ではなく、役柄として。」
「不動峰は初めてのライバル校だったからこそ、余計に感じたな。役者として負けられないっていう気持ちと、キャラとして、実際の試合でも負けられないっていう気持ちもあった。稽古中も、どちらの学校が、よりいいものを作れるかっていう競争意識を持っていたし…。」
「あれ?乾って、不動峰公演での試合はないよね?」
「ないけどね…(笑)」
「俺も聖ルドルフ公演からの出演だから、試合をしてないんだよ…。」
「(聖ルドルフ戦の試合中に)乱入してきただけだよね(笑)」
「そう!栄基と絡んでないんだよ。だから(不動峰公演の不二・河村ペアVS石田鉄・桜井ペアで)“ボクをかばったんだね”っていうシーンを一緒にやりたかった~。」

 

青学初代写真2

 

続いてDream Live 1st公演について思い出を聞かせて下さい。

 

「これも僕、出ていないです。」
「俺も出られなかった!」
「そうだ、エンヤ〈リョーマ役の遠藤雄弥〉が初めての公演で…。」
「緊張で目が泳いでた!かわいかったな~。柳がこのドリライを観に来てて、半年振りに会ったんだよね!」
「俺も観に来てた。初めてテニミュを観たし、本当に異空間だったから“俺はこれに出るの!?”ってドギマギした(笑)」
「観ていてどうだった?」
「観ている側から、“テニミュは絶対にデカくなっていくんだろうな”って感じたよ。」
「誰が一番目立ってた?」
「阿部さん。」
「阿部さんね~。居ない人を挙げたね(笑)」
一同(笑)
「空気感が違ってた!」
「“バーニング”踊ってた!(笑)」
「なんであの人、あんなに跳べるんだろうって思った。」
「(阿部さんは)ずっとミュージカルやっていたしな。」
「ミュージカル界の“プリンス”って呼ばれてるらしいよ!」
「じゃあ栄治さんは、何のプリンス?」
「俺?俺は……“ちまたのプリンス”。」
一同(爆笑)
「ちまたの王子様か!凄いな、それ。限定されない感じがいいよね!(笑)」

 

続いてMore than Limit 聖ルドルフ学院公演について思い出を聞かせて下さい。

 

聖ルドルフ公演では、なぜか皆でラインダンスを踊った!敵味方、関係なく!」
一同(笑)
「あったねー!」
「『テニスにシナリオはない』でしょ?」
「あれ、面白かったね~!」
「いいなぁ。ラインダンスのとき、不二は河村と一緒に歌わなかったんだよ。だから僕は、栄基と絡んでないんだよね~!」
「この歌の前に、超長い台詞があったよね。」
「あった!(大石・菊丸ペアVS赤澤・金田ペアの)試合中、乾と観月の掛け合いで分析しているシーン!」
「俺、初舞台だったからね。その分析シーンを見て、超すげー!って思ったんだよ。みんなの頭の中、どうなってるんだろうって…。」
「あの台詞は、詰まったら終わりだもんね?乾と観月は大変だったと思う。」
「うん、難しかったな。『分析』では、歌のパートがあまりないんだけど、代わりに決められた小節内で、試合解説の台詞を言うことが結構多かったんだよ。短い小節内に、台詞をわかりやすく言うのが難しい。試合解説だから、台詞を飛ばすと展開がわからなくなるしね。」
「英(ルビ:ひで)〈観月役の塩澤英真〉も、台詞長かったよね!」
「一度、誰かの台詞で、試合解説を飛ばしちゃったことがあったよね?」
「あった!裕輔〈堀尾役の石橋裕輔〉が、台詞を台本2ページ分くらい飛ばしたんだよ!」
「いろいろ失敗談はあるよね~。」
「俺もあった!サーブでカウントを外して、スイングとボールの音や光がズレたし…(笑)」
「あれ、外れると間抜けなんだよね(笑)」

 

青学初代写真3

 

最後に卒業公演となった、in winter 2004-2005 side 不動峰 ~special match~公演の思い出を聞かせて下さい。

 

「俺が戻って来たやつ?」
「卒業公演だよね。卒業は泣いたな…。でも、不動峰公演をもう一度できて本当によかった!柳がリョーマとして復活してくれたから。」
「俺がうまく動けないところは、エンヤが(ダブルキャストで)リョーマをやってくれたよね。俺の試合シーンでも、周りの皆がいつもより一層動いてくれたから、(舞台として)うまくできあがった、っていうのが大きいと思う。だから皆、ありがとう!この公演で俺以外の青学メンバーは卒業だったから、寂しい気持ちはあったけど、テニミュに戻って来られてよかったな、って思ったよ。」
「クライマックスでは、柳とエンヤの2人がリョーマとして舞台に立つ演出があったよね。リョーマと手塚が、高架下のコートで闘う名シーン!実は俺、聖ルドルフ公演は出てないんだけど、どうしても高架下のシーンを柳とやりたかったので、自分から「出させてください」って言った。俺は前回の不動峰公演を柳とやれなくて、本当に心残りだった。だからこの公演で、悔いなく最高の気持ちで卒業できたと思うよ。」
「よかったよね。でも俺はやっぱ、パパ〈森山のこと〉とやったオープニングが印象的。」
「泉・布川ペアとストリートテニスをするオープニングシーンね!」
「そう、ダブルスの試合だから、本当は俺が動かなきゃいけないところがあったんだけど…。」
「栄治さんが凄く動いたんだよね!」
「もの凄く動いたんスよ!」
「あの卒業公演は、やっぱり柳に尽きるし、柳のためにもう一度、皆で不動峰公演をやりたかったっていう気持ちが強かったんだよ。」
「このカンパニーだからこそ、このチームワークの良さがあるって、俺は絶対の自信を持って言える。そこは誰にも、5代目にも、絶対に負けないって気持ちがありますよ!」

 

最後に、ドリライ7thへ向けての意気込みをお願いします。

 

「じゃあ俺から。とりあえず、お手やわらかにお願いします。バチバチしないでやっていきましょう(笑)」
「え~、一生懸命頑張ります。ついていきます!先輩方!先輩と思ってます、本当に!」
「実に5年ぶりだけれど、皆変わってないですね、絆も雰囲気も。皆成長しているし、当時の深いものを絶対に出せると思うから、全く心配ないと思います!!」
「またこのメンバーでできることを大変嬉しく思っています。5代目とも、お互いにいいものを作りたいと思う。初代も5代目も、テニミュを通してつながっている。まるで、テニミュは駅伝みたい。ずっとリレーを続けている仲間と、いいゴールを切りたいです。」
「時代は違えど、同じ作品を通ってきた大きなカンパニー。だから、僕らは5代目が気持ちよく卒業できるような環境づくりをしたいですね。」
「初代と5代目のコラボは楽しみだし、集大成。テニミュを楽しんでもらいないがら、歴史を振り返ってもらいたいです。」
「俺は、5代目と平和にやりたいこともあるけど、凄いなって思ってもらいたい部分もある。やっぱり初代だからできたことがあると思うので、それを出したい。一緒にいいライブになるよう、頑張りたいと思います。」

 

青学初代写真4

 

同窓会に参加できなかったメンバーからコメントが届いています【大石役:土屋裕一】【海堂役:郷本直也】

 

当時の思い出話・印象深かった出来事などを聞かせて下さい。

(1)初演に関して

【土屋】千秋楽でアドリブやりまくったらとある演出スタッフに泣かれた。
【郷本】こんなにギラギラしてる人達が東京にはたくさん居るんやぁ、と思いました。

(2)Remarkable 1st Match不動峰公演に関して

【土屋】黄金(ゴールデン)ペアの歌で、ミュージカルってスポーツだと思った。 あれはテニスの試合だった。
【郷本】カンパニーの底力が発揮された公演でした。

(3)Dream Live 1stに関して

【土屋】中学生のときにステファン・エドバーグ(テニス選手)の試合を観に来た会場でした。感慨深かった。
【郷本】最初から最後まで震えが止まらなかったのを覚えています。乾役の青山君が日替わりで作ってくる青汁のせいで…。

(4)More than Limit 聖ルドルフ学院公演に関して

【土屋】オリエンタル劇場近くの川っぺりで花火をした。
【郷本】森山さんと毎日手を繋いでいましたね…。お互い汗かきだったので気持ち悪いことになってましたよ。

(5)不動峰公演(2004-2005年)に関して

【土屋】卒業式、森山さんの男泣き。
【郷本】上島先生にお花を渡す時、感極まって一言添えるのを忘れました。
その後お礼の言葉を言えたのか定かでないので、次会ったときに言ってみようと思います。6年越しですが…。

自分の役について(どんなキャラクター?/役作りで苦労した点など)

【土屋】前は、自分の前に出ようとする性格を押さえながら、それでもしたたかに何かを狙い、打っていたところがある。
あの頃に比べたらいくらか落ち着いたと思う今は、正々堂々ぶつかれるんじゃないかな?あくまで役の性格的な面ですが。
【郷本】舞台上で筋トレしながら歌って踊って試合して、とにかく体力勝負でした。一人でいる時間が苦にならなくなりましたよ(笑)

テニミュという舞台を経て得たこと

【土屋】役をまとって舞台にいるということを。
やりながら、卒業後しばらくは感じました。
土屋ではなくテニミュの大石がそこにいたことを。
複雑だけど、良くも悪くも両方ありました。
そこが今役者として一番糧になっているところだと思う。
【郷本】挫折と自信。

久しぶりに青学レギュラーを演じるにあたり、どのように感じていますか? (準備していることなどあれば…)

【土屋】準備はしていません。あの頃と自分がどのように変わったのか。それを素直に感じられたらと思います。
【郷本】単純に嬉しいです。

青学5代目と共演するにあたり、ドリライ7thへ向けての意気込みをお願いします。

【土屋】あくまでメインは5代目。ボクら卒業生ですから。
あの頃をちょっと思い出して。
楽しみましょー。
【郷本】これだけ演者が揃えば破壊力は半端ないでしょう。
良い空気間を作って舞台に立てたらと思います。
おじ様~!!!!!!!ファイッ!失礼しました。

 







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